視覚障害のある人が、眼鏡のようなデバイス(機器)を装着するだけで、つえや点字ブロックに頼らず安全に外出できる。そんな画期的な製品が来年販売される。開発したのは高松市のベンチャー企業だ。
「Raise the Flag.」は、薬草関連の事業を手がけようとしていた中村猛さん(52)が「視覚障害の世界を変える!」を理念に2017年、起業した。当事者の声を聞きながら多様な製品を開発してきた。
たとえば20年に発売した「みずいろクリップ」。コーヒーカップなどの容器に挟み、決めた水位まで液体が注がれると、音で教えてくれる。対象物に押し当てると、その色も知らせてくれる。
開発のきっかけは「コーヒーを飲むとき、こぼれないようカップに指を入れて量を測っているので、手をやけどする」という声だった。判別できる色は当初の14色から22色まで増えた。
創業時から主力商品にすることを目指して取り組んできたのが、全盲の人でも感覚的に環境認識できるデバイスの開発だ。
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