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大学・専門学校の部でグランプリを受賞した東海学院大管理栄養学科「規格外野菜で食育の推進プロジェクトチーム」=2025年3月3日午後1時22分、名古屋市中村区、松永佳伸撮影

 農林水産省が進める「みどりの食料システム戦略(みどり戦略)」に基づき、環境に配慮した取り組みをする学生を表彰する「第1回みどり戦略学生チャレンジ東海ブロック大会」の大学・専門学校の部で、東海学院大学の2組の活動がグランプリと準グランプリを独占した。

 みどり戦略は、持続可能な食料システムの構築などを目指して2021年に策定されたもので、名古屋市内で3日に表彰式があった。

 グランプリには、産学官連携で市場に流通しない規格外野菜を使った弁当の商品化に取り組んだ東海学院大管理栄養学科の「規格外野菜で食育の推進プロジェクトチーム」が選ばれた。

 チームは食品ロス削減で持続可能な消費の拡大をめざした。材料に用いたのは規格外となっている各務原市特産のニンジン。1日に必要な野菜摂取量の3分の1を含み、郷土料理の炊き込みごはん「金魚めし」を取り入れた弁当レシピを開発した。消費者の外見重視の見直しや健康寿命を伸ばすことをめざして商品を開発したという。

 代表の高橋藍さん(4年)は「先輩から受け継いだことが評価されてうれしい」と話した。

 準グランプリに選ばれたのは同学科の「規格外野菜cafeプロジェクトチーム」で、大学生の視点で「miniみどり戦略」を実践した。

 学内の食品残渣(ざんさ)や落ち葉を活用して堆肥(たいひ)をつくり、脱炭素化と環境負荷の軽減を図った。その堆肥で有機栽培したニンジン約250キロを収穫。農水省の「温室効果ガス削減見える化」で温室効果ガス削減95.5%を達成し、三つ星評価を得た。規格外のニンジン約100キロを学内の菓子工房やカフェで提供した。

 高校の部では、県立加茂農林高校がヤギ除草隊の堆肥を利用し、サツマイモなどの栽培と商品開発をした「ヤギの置き土産から手土産を」が審査委員特別賞に選ばれた。

 コンテストには、東海農政局管内(愛知、岐阜、三重)から高校の部に26組、大学・専門学校の部に19組の応募があった。

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