大阪府の自民党の凋落(ちょうらく)が止まらない。20日投開票の参院選では、自民への全国的な逆風はあったものの、すべての複数人区で大阪選挙区(改選数4)だけ自民が1議席も取れず、比例区の自民の得票率は都道府県別で最低に落ち込んだ。府連は近く参院選の総括を行う予定だが、再建の道筋を描くのも難しい状況だ。
「大変厳しい結果。議席を守れず申し訳ない」
自民新顔の柳本顕元衆院議員は21日未明、落選が確実になると事務所で厳しい表情を浮かべてこう語った。
大阪選挙区で自民が議席を失うのは、橋本龍太郎政権が退陣に追い込まれた1998年参院選以来27年ぶり。2016年参院選から大阪が本拠地の日本維新の会の2議席に加え、自民、公明党が議席を分け合う構図が続いてきたが、柳本氏は4位に12万票以上の差をつけられて約37万9千票で5位に。前回22年参院選に比べ、選挙区の得票はほぼ半減した。
- 参院選 大阪 選挙区 開票結果
楽観論が招いた緩み
ただ、大阪の自民内には当初…