高瀬乃一さん 江戸の出版界に事件を呼ぶ本の虫、おせんの物語が、2冊目の単行本になった。「往来絵巻 貸本屋おせん」(文芸春秋)でも、おせんは神田明神祭の絵巻をめぐる謎や、「模倣本」騒ぎなど、数々の騒動に遭遇する。高瀬乃一さんは、まるで母のような愛を注いで、おせんを育てている。 文化年間の江戸のまちを、高荷を背負…