日本銀行は14日に開いた金融政策決定会合(年8回開催、メンバーは総裁以下9人)でも、4月会合に続いてまた利上げを見送った。
消費者物価指数(生鮮食品をのぞく)の上昇率は25カ月連続で2%を超えている。にもかかわらず、いまだ「理想とする形の物価上昇ではない」とゼロ金利政策によって物価上昇を後押しする日銀。そのスタンスは国民不在のように見える。
そもそも日銀が掲げる「賃金と物価の好循環」は本当に実現可能なのか。
スーパーやコンビニの店頭で値札を見て「高くなったなあ」と感じることが最近珍しくなくなった。帝国データバンクの食品主要195社の価格改定動向調査によると、この6月も614品目が値上げされた。
月間数千品目の値上げがしばしばあった昨年に比べるとずいぶん落ち着いてきたとはいえ、足元の円安もあって、値上げの動きは止まらない。今年後半、さらに拡大する可能性があるという。
日銀の都合のいいシナリオ
この「終わらぬ値上げラッシ…