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オンライン取材に応じた軍事アナリストのミハイロ・ジロホウ氏=2024年8月13日

 ウクライナがロシア南西部クルスク州への越境攻撃を始めて、13日で1週間が経ちました。ウクライナの軍事アナリスト、ミハイロ・ジロホウ氏に、ウクライナ側の意図について聞きました。

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 ウクライナは公式には作戦の目的を公表しておらず、越境攻撃が何のためかはわからない。戦況についても、ロシア側のテレグラムなどからしか知ることができない。

 私の推測では、ロシア軍を他の地域から引きはがし、弱くなったところをたたくという狙いがあるのではないか。

 作戦はよく練られ、多くのことが計算されている。ウクライナは自軍と相手の能力を考慮している。ただ、この作戦は軍事的なものというよりも、政治的なものだ。

 この作戦により、戦争が初めてロシア領内で行われることになった。「ロシアは侵略者ではなく、自国の安全を確保している」という虚偽を信じてきたロシア国民にとって、ウクライナで起きていることに対する理解に変化をもたらすことは非常に重要なことだ。

■ウクライナ軍の士気を上げる…

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