米半導体大手インテルは2日、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)が1日付で退任したと発表した。経営立て直しを託され約4年前にCEOに就いたが、当時と今を比べると売上高は3割減り、企業価値を示す時価総額も6割減った。最後は取締役会に退任を迫られたという。かつての業界トップ企業の苦境が深まっている。
1979年にインテルで働き始めたゲルシンガー氏は、2009年にいったん退社して別の会社のCEOを務め、21年2月にCEOとしてインテルに復帰。21年の報酬が1.78億ドル(当時のレートで約245億円)にのぼり、従業員との格差が大きすぎるとして批判も受けた。
主力のパソコン向け半導体が伸び悩む中、積極的な投資で経営立て直しを目指した。他社から半導体製造を引き受ける「受託製造」に乗り出すなど、半導体の国内生産を目的とした米政府からの多額の補助金を支えに生産設備を拡充してきた。
しかし、受託製造を専業とす…