名古屋鉄道は12日、名古屋市中心部の栄町駅から愛知県瀬戸市の尾張瀬戸駅を結ぶ瀬戸線(20.6キロ)の開業120周年記念トレインの運行を始めた。6月30日まで多い時には1日10往復する。
同社の瀬戸線沿線価値向上プロジェクトの一環。記念トレインの前と後には、モ900形、ク2300形、ク2320形の3形式で掲出していた「逆さ富士」のヘッドマークをイメージしたステッカーが貼られているほか、車両の内外には往年の列車の写真やポスターが掲示されている。
この日のお披露目列車には、事前に特別乗車券を購入した120人が乗り込み、栄町駅を出発後、尾張旭検車支区で留置車両や検査場内の見学などを楽しんだ。
栄町駅と尾張旭駅、尾張瀬戸駅では、それぞれ内容が異なる記念乗車券(枚数限定)を発売している。また、瀬戸市と尾張旭市ではデジタルスタンプラリーが開催され、スタンプを集めた先着計200人に賞品が贈られる。
瀬戸線は1905年4月2日、生産が盛んな瀬戸焼を運ぶ貨物列車として瀬戸自動鉄道が運行を開始。その後、瀬戸電気鉄道に名称が変更され、39年に名古屋鉄道と合併して瀬戸線となった。