応援演説をする鶴保庸介参院議員=2025年7月8日午後3時33分、和歌山市、寺沢尚晃撮影

 8日に和歌山市内であった参院選自民候補の応援演説での鶴保庸介参院予算委員長の主な発言内容は次の通り。

 私は、二地域居住のための議員連盟をつくらせてもらいました。最初、数名だったんですけど、あっという間に、名前を連ねてくれる国会議員の数だけでも数十名います。

 みんな同じことに悩んでるんですよ。和歌山だけじゃありません。もうすぐ来られる鳥取選出の総理もそうです。高知県もそうです。北海道もそうです。

 みなさん、米を作る農家がいなくなったらどうするんですか。魚を捕る漁師さんいなくなったらどうするんですか。そういう時代、すぐそこまできているわけです。

 私たちは、国土の均衡ある発展を、どうやって維持できるのかということを考えました。二地域居住です。二つの地域に住んで、そして行ったり来たりすることができたらどうか。

 みなさんもご子弟は東京に、仕送りをしながら学校にやって、そのまま帰ってこないなんてこと、いくらでもあるでしょ、和歌山は県外流出率ナンバーワンなんだそうです。

 その和歌山県ですから、子どもたちが関係人口として、ふるさとは和歌山だから、行ったり来たりできるようにしてあげる。若いうちは、東京で、大阪で、世界で他流試合をして、様々な人脈やスキルを上げていくことは、人間の成長として必要な時だと思う。

 ですけれど、時にはふるさとのことを振り返りながら帰ってこられる、自分の人生でゴールにすると考えられる。そんな仕組みをつくるべきじゃないかと思って、二地域に居住できるようにしている。

 総務省は普通、こういう時には立ちはだかって反対をするんですが、今回に至っては本当に協力的でした。むしろ率先してやられている。

 また運のいいことに、能登で地震があったでしょ。能登で地震があった時に、輪島だとか、北の方。その地域には、寸断された道をずっと歩いて2時間半とか3時間かかるんです。

 被災者は金沢に住んで、いちいち自分の被災した家を点検しにいくような作業を、ずっとしておられたわけですね。

 輪島市の市役所もないのに、金沢市に住んで、新しい被災事業のための補助金をもらうのに、自分は住民票をいちいち、市役所がまともに動いてもいないところで、おかしいじゃないというような話で。

 結局、緊急避難的ですけど、金沢にいても輪島の住民票が取れるようになっていったんですよ。やればできるじゃないかと私は思いました。チャンスです。だから、二つの地域で住民票登録できるんだ。

 二つの住民票を持てるっていうのが、インセンティブがなかったら何の意味もありません。A地点とB地点で同じ行政サービスが保証されているような、登録すれば、そういうことができるメリットを与えるためにも、この二地域居住の細部をこれから作ろうじゃないかということで、提案を出しました。

 この選挙で、そのことをみなさんの前でおうかがいしていきたいと思っています。私たちの自由民主党、確かにあまり評価は高くありません。ですけど、我々こそがこの制度を作っていくんだという気概は持っているつもりです。みなさん、ぜひ力を貸していただきたいんです。

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