運動が生まれつき苦手な子に大人はどう接したらいいのか。「長崎大学子どもの心の医療・教育センター」の岩永竜一郎センター長は、周囲の理解が大切だと語る。
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発達性協調運動症と言われる発達障害の一種
生まれつきの脳の特性によって、縄跳びやダンスのような運動が苦手な子どもが一定数います。友達に「運動音痴」などと言われ、つらい体験をしてしまいます。個性に違いがあることを子どもが受け入れ、助け合えるように、大人がこの特性について知り、子どもたちを導いていくことが大切です。
発達性協調運動症と言われる発達障害の一種です。姿勢が崩れやすい、文字が雑になる、ひもを結ぶのが苦手といった特徴もあります。
生活に支障があるとされる子どもは5~8%で40人学級に2、3人います。境界にいる子はもっといる。しかし、この障害を知り、理解している保育士の割合は、調査の結果、2~3割でした。自閉スペクトラム症や注意欠如多動症などの9割と比べて認知度が低いままです。
悪い例として教室でさらされることも
配慮が必要なことを知らない…