逮捕・起訴されながら、初公判の直前に起訴が取り消された機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)をめぐり、社長らが「違法な捜査だった」と訴えた訴訟で、東京高裁が28日午後に判決を言い渡す。証人出廷した現職警察官が次々と捜査を批判した異例の裁判。高裁は捜査機関の責任追及にどこまで踏み込むのか。
- 【連載1回目はこちら】違法捜査と認定された「冤罪」 現職警官の告白、事件は捏造だったか
訴訟の争点は、主に三つある。
①犯罪の裏付け捜査は十分だったか②取り調べは適切だったか③公安部が輸出規制に関する要件の解釈をねじ曲げて事件化したのではないか――だ。
一審・東京地裁の判決(23年)は、①②について違法性があったと認めた。
判決によると、①については…