2026年に愛知県内を中心に開かれる第20回アジア競技大会では、経費削減のため選手村を建設せず、既存のホテルを活用する。そこで課題の一つに挙がるのが、ドーピングの検査態勢だ。選手村でなくホテルで実施すると県内外の約50カ所に分散し、費用や人員の問題が懸念される。組織委員会は選手の意見も聞きながら検討を進めている。
「選手村だと検査場が1カ所しかないので待ち時間が長かった。ホテルごとにあれば選手の負担は減るのでは」
5日、五輪やパラリンピックなどの出場経験者が大会運営について意見を出し合うアスリート委員会が名古屋市内で開かれ、ドーピング対策も議論。終了後の会見で、副委員長を務める元競泳選手の松田丈志さんはこう話し、ホテルごとの検査場設置を求めた。
組織委は当初、名古屋競馬場跡地(名古屋市港区)に選手村を作る計画を進めていたが、物価高騰や資材不足で費用が想定の2倍かかることが判明。県内外のホテル約50カ所やクルーズ船を活用する方針に転換した。
五輪やアジア大会といった大…