みなと銀行・服部博明会長

 人口減少が続く神戸市では、若い世代の定着が課題となっています。地元の地銀・みなと銀行の服部博明会長は、古くからの産業の力を生かしながら、ロボティクスなど成長産業の企業群作りを進めることが必要と話します。

  • 関連 ベイエリア活況、でも若者は流出 産業都市が陥った「停滞」の理由

 ――神戸市の人口減少は少子高齢化が主因ですが、市内に本部を置く21の大学・短大に通う若者たちは卒業後、就職で神戸を離れて定着しないことも要因です。

 私が就職した1980年代、神戸にはポートアイランドができ、ファッション産業のワールドやJAVA、UCCやアシックスが進出しました。就活生は大阪より神戸になだれをうって来ました。歴史ある鉄鋼業、造船業など重厚長大型産業だけでなく、地場産業としてケミカルシューズや日本酒、スイーツや洋菓子なども成長していました。

学生の7割は地元就職希望

 しかし、95年の阪神大震災後はどの企業も自らの立て直し、地元経済の復興に力を入れざるを得なくなり、都心部などの再開発は滞りました。国内の景気低迷も重なりました。

 兵庫県全体で見ても、7割ぐらいの学生は地元で就職したいと思っていますが、地元への就職率は3割を切っています。なかでも女性の地元への就職が非常に減ってしまった。これが一番大きな課題じゃないかと思います。

 ――女性の就職はなぜ減っているのですか。

 やっぱり重厚長大のイメージ…

共有
Exit mobile version