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フランスの首都パリで2025年2月11日、人工知能(AI)に関するサミットに合わせて会談するインドのモディ首相(左)と米国のバンス副大統領=AP

 米国のバンス副大統領が21日、就任後初めてインドを訪問し、モディ首相と会談した。トランプ政権が推し進める「相互関税」や防衛協力などについて協議した。

 会談後にインド政府が発表した声明によると、「両者は、相互利益に基づく二国間貿易協定の交渉における重要な進展を歓迎した」と説明。「エネルギーや防衛、戦略的技術などの分野での協力の拡大に向けた継続的な努力について留意した」とも記した。

 両国は近年、影響力を強める中国を念頭に、経済や安全保障分野で関係の強化を進めてきた。モディ氏は2月にトランプ大統領と会談した際、二国間の貿易を2030年までに倍以上に増やすことで合意。「相互に利益のある貿易協定」の締結を目指すとしてきた。

 だが、トランプ大統領は4月2日、インドからの輸入品に対して26%の関税を課すと発表。関税率は中国や東南アジアなどの国に比べると低かったが、インドの携帯・電子機器協会のパンカジ・モヒンドゥル会長は「世界的なサプライチェーン(供給網)を混乱させている」と指摘する。

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