【動画】中国の「北京快手科技」が一般公開したAI「可霊(Kling)」で生成された動画=同社提供

動画生成AIのKlingが生成した動画の一部。「1匹のパンダが東京の街を歩いている、街には雪が降っている、温かみのある雰囲気」という文章をもとに生成した=北京快手科技提供
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 中国で生成AI(人工知能)市場が急拡大している。世界で高いシェアを誇るChatGPT(チャットGPT)など米国製は、中国では使えない。政府の強力な後押しと規制のもとで独自の市場が形成され、新規参入が相次ぐ。

 上海市で4日から開かれているAIの見本市「世界人工知能大会」。7回目の今年は、百度(バイドゥ)やアリババなど中国のIT大手をはじめ過去最多の500社以上が参加した。注目を集めたのは中国の動画アプリ大手「北京快手科技」が6月に一般公開した動画生成AI「可霊(Kling)」だ。

 「1匹のパンダが東京の街を歩いている、街には雪が降っている、温かみのある雰囲気」

 記者がそう文章で打ち込み、3分ほど待つと、パンダが雪の街を歩く5秒の動画ができた。誰が見ても東京の街と感じるほど特徴を捉えているわけではないが、パンダが歩く姿や、雪が降り積もる風景はリアルに表現されている。Klingは文章だけで最長3分の動画が作成できるという。

 文章から動画を生成するAIでは、チャットGPTを運営する米オープンAIも2月に「Sora(ソラ)」を発表し、一般公開に向けて作業を進めている。同様の技術は米グーグルも発表し、開発競争が世界で激しくなっている。

 顔認証技術大手の「商湯科技…

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