宮城県柴田町の会社員村上隆一さん（当時54）が昨年4月、自宅で殺害された事件の裁判員裁判で、仙台地裁（宮田祥次裁判長）は25日、殺人などの罪に問われた長男の妻敦子被告（48）=角田市、無職=に懲役28年（求刑懲役30年）、次男の直哉被告（26）=同=に懲役20年（求刑懲役23年）の判決を言い渡した。
判決によると、直哉被告は昨年4月、敦子被告がなりすました霊能力者「JUN」とのLINEのやり取りで、敦子被告には呪いがかけられており、呪いを解くには村上さんを殺害するしかないと思い込まされ、村上さんの自宅で村上さんを包丁で刺して殺害した。
検察側は、敦子被告とJUNは同一人物で、敦子被告がJUNとして直哉被告に殺害を決意させており、共謀が成立すると指摘。直哉被告も完全責任能力があるとした。
弁護側は「JUNは敦子被告ではない」と殺人罪を無罪と主張。直哉被告についても、幼少期から実母に暴力を振るわれたり、電気やガス、水道が止められた自宅でほとんどの時間を一人で過ごしていたりなどの環境から、「霊が見える」という認識の偏りが犯行に至らせており、心神耗弱の疑いがあると訴えた。
だが判決は、JUNのアカウ…
