長時間の立ち仕事による従業員の負担を軽減して、働きやすい環境をつくろうと、航空業界や鉄道業界で黒色系のスニーカーの着用を認める動きが広がっている。これまでは革靴やパンプスの着用を指定されていたが、7月から北海道拠点のエア・ドゥやJR四国が服装のルールを見直すなど、取り組みが広がる。

 エア・ドゥは7月、空港で乗客の案内などにあたるグランドスタッフを対象にスニーカー着用の試験導入を始めた。これまでは革靴などを履くよう定めていたが、乗客の反応などを踏まえて、9月をめどに本格運用を始める予定だ。

 導入のきっかけは労働組合の要求だった。同社の労組は2月、足への負担が少ないスニーカーの着用を認めるよう、春闘で経営側に要求した。同労組が昨年12月ごろに組合員にアンケートをしたところ、グランドスタッフは空港内で重い荷物を持って歩き回ることが多く、革靴では疲労が蓄積しやすいという声が上がった。労組の滝谷健太朗書記長は「会社も健康経営を掲げている。要求に対して経営側もスピーディーな対応だった。働き手の身だしなみの選択肢を広げられて良かった」と話す。

 先駆けて取り組みを始めたの…

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