「いただきます」。お昼時、西日本短大付属高校(福岡県八女市)の食堂に、丸刈りでがっしり体形の一団がやってきた。硬式野球部の生徒たち。豚のしょうが焼き、サケのチーズフライが載った皿を奥のカウンターから取る。そして、ごはんのたっぷり入った保温釜から、直径18センチほどの丼に自らしゃもじでよそう。1回、2回、3回、4回――。これで1人前。壁の献立表に目をやると、「エネルギー 1668kcal」と書かれていた。
【連載】「母校 知っと~?」
あの高校の伝統行事や名物はどう受け継がれている? 令和の時代の学校生活とは? 福岡県内のスクールライフの「いま」を描きます。
スポーツが盛んな同高では四つの運動部向けに部員の大半が入る寮があり、硬式野球部と女子バレーボール部の寮生は、昼食に加えて朝食と練習後の晩ご飯も学食でとる。献立はあらかじめ決まっており、「1日3食で4千キロカロリーを超えるように作っています」と学食責任者の伊藤守道さん(59)は言う。毎日の練習をこなしたうえ、体も大きくする「食トレ」で、3食とも高カロリーな内容になっている。
野球部員の場合、食事指導のトレーナーと相談して目標体重や食べる白ごはんの量を決めており、1日の目安は計1500グラム程度。それでも夏場は3~4キロほど体重が落ちてしまうこともあるという。
弓削博輝副部長(37)は「…