とまや食堂の「さんが焼き」

 「さんが焼き」はアジやイワシをみそなどと一緒にたたいたなめろうを、焼いた房総の郷土料理。それをベースにしたご当地グルメ「館山さんが」が誕生した。千葉県館山市の8店がそれぞれ工夫した料理を考案して「Sea(シー)級グルメ」として全国の「みなとオアシス」で売り出す。

 みなとオアシスは、住民参加による地域振興の取り組みが行われる施設として、国土交通省が登録する。千葉県内では館山、千葉、木更津、興津(勝浦市)の4港が登録されている。その地元の海産物を生かした名物をSea級グルメとして扱う。

 今回誕生したグルメは、とまや食堂(北条)の「さんが焼き」や波奈総本店(同)の「地魚さんが焼き」、館山なぎさ食堂(館山)による「房総さんが焼御膳」が、さんが焼き本来の味にこだわった。

 洋風にアレンジしたものもある。イタリアンキッチンOrto(高井)が手がける「館山さんがの揚げピッツァカルツォーネ」や、まるへい民宿(沼)の「プレミアム館山さんがフライの和風ラップサンド」などだ。

 このほか、鯛(たい)あら汁・おにぎりKichi(北条)の「鯛さんがおにぎり」、鮨匠なか川(長須賀)の「富士さんがドン!」、TATEYAMA BASE(香)の「館山さんがせんべい」も、さんが焼きの味わいを生かした料理として考案された。

 同市では、炙(あぶ)り海鮮丼や海軍カレー、いちじくスイーツなどに続く新開発のご当地グルメになり、今後も参加店を募るという。市の担当課は「館山さんがを食べに館山へ行こうという形にしたい」と期待している。

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