「3期、名作でしょう?」。フジテレビの清水賢治社長が、それまで硬かった表情を崩し、身を乗り出してきた。6月のインタビュー取材の最後、あるアニメの話題を振ったときだ。
そのアニメとは、フジで1980年代に放送された「ゲゲゲの鬼太郎」第3期のこと。主人公のヒーロー性を前面に出し、水木しげるの原作にはない独自の少女キャラクターを登場させるなど大胆なアレンジを施したシリーズは、30%近い最高視聴率を記録した。
このヒット作の企画を担当したのが、放送開始時に入社3年目だった清水氏。思い入れたっぷりに当時を振り返る姿には、愛がにじみ出ていた。
あるアニメプロデューサーに…