参院予算委で、公明党の高橋光男氏の質問に答弁する石破茂首相=2025年3月10日午後1時36分、岩下毅撮影

 5年に1度の年金制度改革をめぐり、石破政権の腰が定まらない。今国会提出予定の関連法案に、夏の参院選への悪影響を懸念する参院議員を中心に見送り論が展開され、手続きが止まっている。選挙を見据えた思惑が優先し、法案の先行きが見通せなくなっている。

 自民の森山裕、公明の西田実仁両幹事長ら自公幹部は10日、都内のホテルで法案提出について協議し、野党に事前協議を呼びかける方針を決めた。終了後、自民の坂本哲志国会対策委員長は「見送りが前提ではない」と記者団に説明したが、野党との調整で、提出めどの14日までに結論を出すのは「なかなか厳しい」と述べた。

 関連法案について、与野党は今国会の重要法案の一つとして「重要広範議案」に指定しており、提出は既定路線だ。

 にもかかわらず、自公が直前…

共有
Exit mobile version