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国民スポーツ大会で大阪代表として3位に入った織田信成(左)と友野一希

 上半身を何度も前に傾ける。そんな動作を友野一希(第一住建グループ)は繰り返していた。

 1月末に岡山県倉敷市で開かれた国民スポーツ大会のフィギュアスケート、ショートプログラム(SP)後のことだった。

 この日、冒頭の4回転トーループで転倒した。

 「姿勢が前傾しすぎていたかなと思ったので、もうちょっと後ろにいきたかったなと。こんな感じだったな、とやっていました」

 今シーズン開幕前には、「今は競技で勝つことが自分の中では一番」と語った。「いい選手」「楽しい選手」。そんな評価を覆す。26歳はそう望んでいた。

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 だが、股関節のけがもあって、グランプリ(GP)シリーズの2戦は5位と6位。12月の全日本選手権では、SP3位からフリーでは順位を落として5位に終わった。

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国民スポーツ大会でショートプログラムを演じる友野一希

 「シーズン序盤は(状態を)上げていけてたんですけど、ドカッと調子が落ちたり、けががあったり」

 中でもジャンプにミスが出ている。特に、練習の段階から4回転には不安が残ることが多いという。

 全日本のフリーでは、ジャンプで2回転倒した。

 年末年始はスケート仲間と富…

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