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米カリフォルニア州で2月3日、港にコンテナを満載した貨物船がみえた=ロイター

 トランプ米大統領が「4月2日ごろにやる」と14日に明らかにした、米国に輸入される自動車への関税。米国の自動車の主要輸入先は、トランプ氏が問題視する巨額の貿易赤字を計上する国々と重なる。税率や対象国などについては言及していないが、ドル箱市場の米国に車を輸出して稼ぐ日本が標的になれば、打撃は計り知れない。

 米国は2024年に約582億ドル分の乗用車を輸出したが、輸入額は3倍超の約2141億ドルにのぼり、巨額の貿易赤字の要因になっている。トランプ氏は自動車に関税をかけて外資メーカーに米国での現地生産を迫り、雇用増や貿易赤字の削減につなげる狙いがある。ただ、焦点の税率や対象国には言及しなかった。2日ごろにまず計画を公表するのか、実際に関税を発動するのかもはっきりしていない。13日に公表した相互関税との関係も不明だ。

 自動車関税の標的になりそうなのが、世界的な自動車メーカーを多く抱える欧州連合(EU)だ。トランプ氏は「我々は欧州車に2.5%の関税しかかけていないのに、EUは米国車に10%もかけている」と批判。特に米国市場での販売に占める輸出比率が高いフォルクスワーゲンなどを抱えるドイツは、米国にとって車の輸入額、貿易赤字とも5番目と狙われやすい。

 車の輸入1位、貿易赤字2位…

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