Smiley face
写真・図版
一時、年初来高値となった日経平均を示す株価ボード=2025年7月23日午前10時55分、東京都中央区、西岡臣撮影

 米国が日本に課す関税は、相互関税、自動車関税ともに15%で決着した。この「トランプ関税」の日本経済への影響はどの程度になるのか。識者に聞いた。

大和総研経済調査部シニアエコノミスト・久後翔太郎氏の話

 合意内容を前提に日本の実質国内総生産(GDP)への影響を試算すると、2025年(暦年)では、相互関税で0.5%、自動車関税などその他の関税で0.5%、あわせて1.1%の下押しになる。すでに出ているマイナスも含めての数字なので、今後急激に悪化するわけではないが、今のような緩慢な景気の動き状況が続くのではないか。

 双方が25%だった場合は、1.3%の下押しという試算だったので、それに比べれば最悪の事態は避けられたかたちだ。

 日本への関税の直接的な影響…

共有