参院予算委が開かれる第1委員会室に向かう石破茂首相(中央)=2025年6月2日午前8時50分、岩下毅撮影

 石破茂首相は2日、現在取りまとめを進める「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」に、「OTC類似薬」の公的医療保険からの適用除外を盛り込むことに前向きな姿勢を示した。参院予算委員会で、日本維新の会の猪瀬直樹氏の質疑に答弁した。

 維新は、社会保険料の引き下げ策として、市販薬と効果やリスクが似る薬(OTC類似薬)への保険給付を見直すことを訴えている。猪瀬氏は、政府が6月に閣議決定する骨太の方針の取りまとめに言及し、「OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについて、ぜひ骨太の方針に入れていただきたい」と迫った。

 首相は、「政党間の協議なので首相としてお答えすることが適切とは思わない」と前置きした上で、「問題意識は共有をしている。(骨太の方針の)書きぶりについて、断定的なことは申し上げないが、指摘の点はきちんと書き込むというような認識で、今後とも協議を進めていく」と述べた。

 社会保険料負担の引き下げをめぐる自民、公明両党、維新の3党協議では、病床削減の方向で一致。OTC類似薬については与党側が慎重な姿勢を示している状況だ。

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