子どもの登下校時に通学路に保護者が立つ「旗振り」の当番は、PTAが運営を担っていることも多い

 長い間、保護者全員が自動加入する形で運営され、各地で弊害も指摘されるPTA。そんな中、役員を引き受け、組織の中で課題解決に奮闘している人たちがいる。壁にぶつかりながらも改革に取り組む人に、記者が話を聞いた。

30代男性「違う国の話?」

 「PTAが『任意加入』なんて、違う国の話という感じです」

 西日本の公立小学校のPTAで役員をしている30代の会社員男性はこんな体験談を寄せた。

 3年前の秋、子どもが持ち帰った手紙で、「くじ引きで新年度のPTA役員に決まった」と知らされた。

 会議に参加すると、クラスから2~3人ずつ選ばれたメンバーが集まるPTAの役員会だった。

 せっかく入ったからには勉強しようと、上部団体の研修会や行事などに積極的に参加する男性の姿を見て、会長から「次期会長に」と声がかかった。

 意気に感じ、「会長になったらやりたいこと」として、文書のデジタル化や行事の簡略化、一部経費の適正化などを提案した。

会長は手のひらを返すように…

 すると、会長は手のひらを返…

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