Smiley face
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頭を下げる冨塚昌子教育長(左)ら=2025年1月22日午後2時3分、千葉県庁、田辺詩織撮影
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 千葉県教育委員会は22日、英語教諭の対応に悩み、教諭らに改善などを訴えていた県立高校2年の女子生徒が2023年10月、学校から適切な対応や教諭への十分な指導が行われないまま自殺していたと発表した。生徒はアンケートや作文で3回の「SOS」を発していたが、教諭らは適切な対応をせず、組織的な情報共有も不十分だったなどとして同日、関係する教諭と当時の校長ら計4人を減給の懲戒処分にした。

「授業に出たくない」

 県教委が設置した第三者調査委員会の調査結果によると、女子生徒は、英語の授業中に列ごとに起立させて英文の暗唱ができないと立たせ続けたり、「こんなものも覚えられないのは中学生以下だ」などと発言したりする英語教諭の指導方法を苦痛に感じていたという。

 23年5月に実施されたいじめアンケートで、女子生徒は「英語ができないことを馬鹿にされるから授業に出たくない」などと訴えた。この内容を受け、学年主任の教諭が女子生徒の担任教諭に確認したところ、担任教諭は「『(英語の)授業に出たくない』とよく言う生徒なので、大丈夫」などと説明。女子生徒への聞き取りはしなかったという。

 同年7月に実施された授業評…

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