「異次元」の金融緩和を進めた日本銀行元総裁の黒田東彦氏(左)と現総裁の植田和男氏

 日本銀行は17日の金融政策決定会合で、債券市場での国債買い入れの減額を続けると決めました。そもそも、なぜ日銀は国債を買っているのでしょうか。買い入れを減らすと、どんなことが起こるのでしょうか。暮らしへの影響も含めて解説します。

  • 日銀が国債買い入れの減額ペース緩和、来年4月から 利上げは見送り

 Q 日銀はなぜ国債を市場から買っているのか。

 A 国債は、買い手が多いと価格が上昇し、利回り(金利)は下がる関係にある。日銀は2013年、物価が下がり続けるデフレからの脱却を目指して「異次元」の金融緩和を始めた。国債を大量に買って市場にお金を流すとともに、金利全体を低く抑え、物価や景気を押し上げようとした。

 Q 効果はあったのか。

 A 円安が進み、輸出企業を…

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