SFTSウイルス=国立健康危機管理研究機構提供

 致死率が高いウイルス性出血熱の一つで、人獣共通感染症の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が国内で拡大している。ペットを通じた感染ルートや、これまでほぼなかった関東でも確認され始めている。どんな病気で、感染を防ぐにはどうしたらいいだろうか。

Q SFTSとは。

A SFTSはウイルスの感染で起きる感染症だ。主には森林や草むらに生息するマダニが媒介する。マダニにかまれたヒトやネコ、イヌなどの哺乳類が感染する。野山に入れば感染の恐れがあり、農林業者らがかかりやすい病気とされてきた。

Q どんな症状が出る?

A 国の研究班による2024年版の「診療の手引き」によると、SFTSの潜伏期間は6~14日。発熱や倦怠(けんたい)感、頭痛が起きる。続いて嘔吐(おうと)や下痢がみられる。血液検査で血小板や、白血球の減少が見られるのが特徴だ。

 患者は高齢者が多い上に、重…

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