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【動画】H2Aロケット これまでの打ち上げ=取材班撮影

 2001年に初号機が打ち上げられたH2Aロケットが、50号機で引退します。20年以上もの間、宇宙へ人工衛星を運ぶためのインフラを支えたH2Aとはどんなロケットだったのでしょうか。開発の経緯から振り返ります。

 Q いつつくられた?

 A H2Aの開発が始まったのは1996年。当時は、純国産ロケット「H2」が運用されていて、その改良版として宇宙航空研究開発機構(JAXA)の前身・宇宙開発事業団(NASDA)と三菱重工業がつくった。

 H2の打ち上げ費用は1機200億円と高額だった。また、H2は98年、99年と失敗が続いたこともあり、H2Aの打ち上げには絶対に失敗できない背水の陣で挑んだ。

 2001年、ダミー衛星を載せた初号機が鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、成功した。

構造をシンプルに、1機100億円

 Q H2Aの打ち上げ費用は。

 A 1機100億円といわれていて、H2の半分の打ち上げ費用まで低コスト化した。純国産のH2と比べ、部品数は2割少なくした。海外メーカーに部品を発注したり、量産部品を使ったりして製造費を抑えた。

 構造がシンプルになり、部品づくりや機体組み立てを効率よく進められるようになった。しかし世界的にみると安いロケットが出てきた近年、100億円でも高い。

 Q 打ち上げの成功率は。

 A 2回連続で失敗し、成功…

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