子どもたちを性暴力の被害者にも加害者にもしないため、その必要性が指摘されている性教育。日本や世界では、そもそもどんな教育が行われているのでしょうか。解説します。
- 【連載初回】性的同意やコンドームは「×」 性教育授業の資料に市教委から注文
――日本の学校では、どんな内容を教えているのか。
日本の小・中学校の授業では、思春期の心身の発達や生殖の仕組みは扱われるが、受精の前段階にある性交について教えられることは少ない。避妊方法、人工妊娠中絶などについても同様で、子どもが性暴力から身を守り、リスクある性行動を避けるための教育が不足している、と懸念する教育関係者は少なくない。
――教育が不足している原因には何があるのか。
1998年度に学習指導要領…