北海道・知床半島沖で2022年4月、26人が乗った観光船が沈没した事故で、第1管区海上保安本部(北海道小樽市)は運航会社「知床遊覧船」の社長である桂田精一容疑者(61)を業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで逮捕した。
Q どんな事故だった
A 世界遺産の雄大な自然を海から眺められる観光船に、乗客24人と豊田徳幸船長(当時54)、甲板員1人が乗っていた。船は2022年4月23日午前10時ごろ、斜里町のウトロ漁港を出港。知床岬で折り返した後、午後1時半ごろに沈没した。20人の死亡は確認されたが、乗客6人は行方不明のままだ。
Q なぜ沈没したのか
A 国の運輸安全委員会がまとめた最終調査報告書によると、甲板から船底へつながる出入り口「ハッチ」のふたの留め具に不具合があった。甲板に高い波が打ち付け、ハッチから浸水。海水が機関室に流れ込み、エンジンが停止した。その後、さらに船の傾きが増し、ハッチのふたが外れて客室前面のガラス窓を壊し、さらに浸水が進んで沈没したとみられる。
Q 事故当時、桂田容疑者は何をしていたのか
A 桂田容疑者は運航会社の…