8月22日にソ連軍から避難船が攻撃を受けた事件「三船遭難」の慰霊碑。1700人以上が犠牲になったとされる=2021年、北海道留萌市、奈良山雅俊撮影

 8月15日以降も、日本とソ連の間で戦争が続きました。性暴力にあい、零下20度を下回る冬に取り残された人たちも多くいました。命を落とした人は20万人以上に及びます。

 Q どこで起きたの?

 A ソ連との国境地帯だ。当時日本領だった南樺太(現サハリン南部)や千島列島が戦場になった。

 最も激しい戦闘が起きたのは、日本の傀儡(かいらい)国家だった「満州国」(現在の中国東北部~内モンゴル自治区)。155万人の日本人が移り住んでいた。

1945年にソ連が進軍した地域(太字)

 Q どう始まったの?

 A ソ連は1941年に日ソ中立条約を結んでいたが、45年4月に延長しないと通告。8月8日深夜、モスクワで日本の大使に宣戦布告。その電報は東京に届かないまま、9日未明から満州への全面侵攻が始まった。

 Q なぜ侵攻した?

 A ソ連は、アメリカから何度も参戦を求められたがしぶり、参戦の代わりに見返りを求める。45年2月、ソ連のヤルタに米英ソの首脳が集まり、秘密協定が結ばれる。ドイツの降伏後にソ連が参戦し、戦後は満州の港や鉄道の権利、南樺太と千島列島を得るという内容だった。

 Q どんな戦いだった?

 A ソ連側は満州に航空機3…

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