【2018年12月23日付朝刊】
ストールをねじって首に巻く「ねじねじ」がトレードマーク。バラエティー番組などで目にする機会も多いが、俳優としての歩みは半世紀以上になる。「若い頃から、その年代なりの風貌(ふうぼう)を無理せず演じてきた。いまは70代のそのままを、自然体でやっていく」。今年はドラマで企業の会長役、来年は映画で知事役を演じる。
子どもの頃から絵が得意で、画家を目指していた。小学生の時、地元・木更津の海岸に朽ちた漁船が打ち上げられている姿を描き、絵画の全国コンクールで受賞。進むべき道が見えた気がした。
その頃、俳優の長谷川一夫さんの映画のロケが木更津であった。見に行くと子役も出ていた。「おもしろそうだな。俺もやってみたい」。化粧直しをしていた長谷川さんに「おじさん、僕も俳優になりたいんだ」と声をかけた。長谷川さんは「学校を出たら、いらっしゃい」と言ってくれた。
そんな話もいつか忘れ、美大…