天皇、皇后両陛下は7日、太平洋戦争末期の激戦地、硫黄島(東京都小笠原村)を訪問するため、羽田空港を政府専用機で出発しました。
戦死した日本軍約2万人の硫黄島戦没者の碑、日米全ての戦没者を悼む鎮魂の丘のほか、軍属として徴用され亡くなった島民の慰霊塔をめぐって拝礼する予定です。
宮内庁は戦後80年にあたり、硫黄島のほか両陛下が沖縄、広島、長崎も訪れる方向で調整しています。
両陛下はこれまでも、国内外の戦没者を追悼する慰霊碑や関係する施設を訪問し、遺族と面会してきました。
1994年、皇太子時代の陛下と雅子さまは初めてお二人そろって広島市を訪問。平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に献花しました。
95年には千鳥ケ淵戦没者墓苑(東京都千代田区)を訪れ、第2次大戦中に海外で亡くなり、現在も身元がわからない戦没者を慰霊する拝礼式に参列しました。
2002年に訪問したニュージーランドでは、国立戦争記念碑を訪れ供花。続いてオーストラリアでは豪州戦争記念館を訪れ、無名戦士の墓に供花をしました。同記念館は太平洋戦争のほか、19世紀後半以降に豪州がかかわったすべての戦争の資料などを保存、展示しています。
戦後70年となった15年には、当時13歳の長女愛子さまと一緒に日比谷図書文化館(東京都千代田区)へ。戦中・戦後の暮らしぶりを伝える特別展を鑑賞しました。
記事の後半では、両陛下が沖縄を訪問し、沖縄戦の遺族と面会した様子のほか、英国・ウェストミンスター寺院で「無名戦士の墓」に花輪を供える姿などを紹介します。
即位後の22年には沖縄県を…