【動画】台風10号の接近で30日も朝から都内では激しい雨が降った=読者提供、吉田博行撮影
台風10号は30日、ゆっくりとした速さで九州を東へ進んでいる。同日未明にかけ風速25メートル以上の暴風域はなくなり、台風は勢力を徐々に落としているものの、全国各地でも湿った空気の影響を受け、記録的な大雨による冠水被害が相次いだ。
各地の情報を随時更新します。
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■■■8月30日■■■
13:45
関東や東海地方でも記録的な大雨
瀬戸内海付近を進む台風10号の影響で、台風から離れた関東や東海地方でも記録的な大雨を観測している。
気象庁によると、神奈川県小田原市では、午後0時50分までの24時間で331ミリの雨が降った。静岡県熱海市でも午前10時50分までに303ミリの雨を記録し、いずれも観測史上最大となった。
東京都練馬区でも午後1時までに179ミリの雨を観測し、8月の観測史上最大。神奈川県海老名市と平塚市、静岡市駿河区などでも8月の観測史上最大を記録した。
大雨により、東京都の目黒川、野川、仙川では、いずれも30日未明に氾濫(はんらん)危険情報が出されている。
12:00
宮崎えびの高原で900ミリ 例年の8月1カ月分の1.5倍
気象庁によると、台風10号による降り始めからの雨量(27日から30日午前10時)は、全国トップの宮崎県えびの市のえびの高原で900.0ミリとなった。例年の8月1カ月分の1.5倍の雨量。900ミリのうち815ミリが29日午後9時20分までの48時間で降った。
降り始めからの雨量上位は次いで、宮崎県美郷町819.0ミリ▽鹿児島県肝付町631.5ミリ▽宮崎県諸塚村626.0ミリ▽宮崎県西米良村622.5▽大分県由布市の湯布院621.5ミリ▽高知県仁淀川町619.5ミリ。九州をのぞくと、徳島県那賀町585.5ミリ▽静岡市駿河区557.5ミリなどを記録した。
各地で短時間に猛烈な雨が降っており、27日以降の1時間雨量は多いところで、兵庫県南あわじ市で116.5ミリ(29日)▽香川県東かがわ市103.5ミリ(29日)▽盛岡市99.5ミリ(27日)で、いずれも観測史上最高だった。
11:45
1日午前には熱帯低気圧に変わる見込み
気象庁によると、台風10号は30日午前11時現在、大分県国東市付近にあって、時速15キロで北東に進んでいる。中心気圧は994ヘクトパスカルで、最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル。9月1日午前には、勢力を弱めて熱帯低気圧に変わる見込み。
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11:00
大阪管区気象台「近畿で線状降水帯発生の可能性」
大阪管区気象台は30日、自治体や報道機関向けの説明会で「近畿地方では30日夜から31日午前に線状降水帯が発生し、大雨災害が発生する危険度が急激に高まる可能性がある」と警戒を呼びかけた。
線状降水帯は台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むことで発生する。その後は台風10号が31日午後から9月1日頃に近畿地方に接近し、近畿地方の広い範囲で大雨となる見込みという。
11:00
福岡で男性1人の遺体、不明の80代か
福岡県は30日、同県築上町で安否不明者が1人いると発表した。県警によると、同町で29日夜、80代男性が川に流された可能性があるとの通報を受け、捜索。30日午前7時半ごろ、同町内の城井川で「人が浮いているようだ」と110番通報があり、男性1人の遺体を引きあげた。県警は行方不明の80代男性の可能性があるとみて身元の確認を進めている。
10:00
東海道新幹線、名古屋―新大阪の運転開始
JR東海によると、東海道新幹線の名古屋―新大阪駅間は、30日午前10時ごろ運転を開始した。
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09:40
東海道新幹線、東京―名古屋は終日とりやめ
JR東海は、同日始発から運転を見合わせていた東海道新幹線について、午前10時ごろから名古屋―新大阪間の運転を開始すると発表した。「こだま号」として1時間に上下線各2本程度、普通車全車自由席で運転するという。
東海道新幹線は同日始発から東京―新大阪間で運休していた。東京―名古屋間は終日運転をとりやめる。
31日も始発から三島―名古屋間で終日運転を取りやめる。東京―三島間、名古屋―新大阪間は大幅に運転本数を減らして運転をする予定という。
08:15
初の上京で足止め「大丈夫と思ったが」
JR東京駅では30日朝、切符の変更や払い戻しを求める客らが切符売り場で列を作っていた。スーツケースを持った外国人旅行客の姿もあった。
大津市の男子学生(22)は、就職活動で都内の企業のインターンシップに参加するため27日に上京。29日に帰るつもりだったが、東海道新幹線が運休したために帰れず、都内のホテルに宿泊した。30日は北陸新幹線を利用して帰るという。「3時間ほどで帰れるところが5~6時間かかる。台風は心配だったが、ぎりぎり大丈夫かと思っていた。初めての上京でこんなことになってしまった」と話した。
08:00
台風、大分県由布市付近から北東へゆっくり進む
台風10号は30日午前7時現在、大分県由布市付近にあって、北東へゆっくりと進んでいる。中心気圧は994ヘクトパスカルで、最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートル。30日朝までに最大風速25メートル以上の暴風域はなくなった。
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07:30
「列車ホテル」700人が利用
JR東海は、東海道新幹線の運休を受け、29日夜から30日朝にかけて、ホームに停車中の新幹線の列車を乗客らに開放する「列車ホテル」を設けた。東京駅で631人、新大阪駅で53人、名古屋駅で16人の計700人が利用したという。
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07:30
九州なお12万戸停電、復旧見込みは「確認中」
九州電力によると、30日午前7時半時点で、九州全体の約1.7%にあたる約12万8150戸が停電している。内訳は、鹿児島県で約11万1850戸、長崎県で約8300戸、宮崎県で約3190戸、大分県で約1680戸、佐賀県で約1080戸、熊本県で約1030戸、福岡県で約1020戸。いずれも復旧見込みは「確認中」としている。
この台風で停電規模が最大だったのは、29日午前11時の約26万2800戸。
07:00
神奈川県二宮町で「緊急安全確保」を発令
神奈川県二宮町は町内全域に警戒レベルの最も高い「緊急安全確保」を発令した。「町内を流れる葛川があふれた」として、屋内の2階以上など高い場所に避難して安全を確保するよう呼びかけている。
埼玉県川越市でも大雨によって市内を流れる川越江川で氾濫(はんらん)が発生したとして、寺尾地区の4777世帯1万577人を対象に緊急安全確保が発令された。
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06:36
愛媛 JR宇和島駅は閑散
愛媛県宇和島市のJR宇和島駅前は30日朝、雨は降り続けているものの、風はほとんどみられなかった。予讃、予土両線は県内では終日運休となっており、構内はひっそりとしていた。駅前広場のコンビニエンスストアには臨時休業を伝える貼り紙が掲げられていた。広場のバス停にいた女性会社員(21)は、普段よりも1時間早い午前6時過ぎのバスを待った。職場までは約30分の道のりだが、土砂崩れの影響に備えたという。「市内は川が多いので氾濫(はんらん)や洪水がとても不安。何事もなく台風が過ぎ去ってくれればと思う」と話した。
06:15
中央道は通行止め、東名高速も見込む
中日本高速道路は、中央道の八王子IC~八王子JTCの上下線、八王子JCT~上野原ICの上りを通行止めにしたと発表した。30日午前6時15分時点で、東名高速の静岡IC~焼津IC、新東名高速の新静岡IC~藤枝岡部ICなど計11区間が通行止めとなっている。
さらに、31日にかけて、東名高速の焼津IC~吉田IC、新東名高速の新富士IC~新清水JCTの各上下線など計7区間についても、今後通行止めを見込んでいる。
05:00
東京―新大阪で運転見合わせ
JR東海は30日、同日の東海道新幹線について、東京―新大阪間で始発から運転を見合わせると発表した。31日の運休計画については、台風の進路予報などを踏まえ、30日午前9時半ごろに発表するという。