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【対局中継】芝野虎丸名人ー一力遼棋聖【第49期囲碁名人戦第4局2日目】

 3連覇を狙う「虎」か、世界一の「力」か――。芝野虎丸名人(24)に一力遼棋聖(27)が挑戦している第49期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局は11日、大阪府守口市のホテルアゴーラ大阪守口で前日から打ち継がれ、対局2日目が始まった。

  • 【1日目詳報】難解極めた攻防、一力挑戦者がリードか 封じ手予想は二択

 挑戦者が開幕2連勝し、名人が1勝を返して迎えた第4局。防衛を目指す名人がタイに戻すか、初の名人位を狙う挑戦者が残り1勝と迫るか。分岐点の一局だが、1日目は白番の一力挑戦者がリードを奪ったと控室は分析している。挑戦者が110手目を封じ、打ち掛けに。消費時間は両者とも全く同じ3時間47分。11日午前9時に再開され、夜までに終局する見込みだ。

 立会人は山田規三生九段、新聞解説は余正麒八段、YouTube解説は佐田篤史七段。朝日新聞デジタルでは七番勝負の模様をタイムラインで徹底詳報する。

14:10

大盤解説会に両棋士登場

 対局を終えたばかりの芝野名人と一力棋聖が、大盤解説会に登場。盤面を振り返ったほか、早く決着がついたため、特別に観客の質問に何でも答える「トークショー」を急きょ開いた。

 3勝目を手にし、王手をかけた一力棋聖は「まずまず打てたかなと」。一方、追い込まれた芝野名人は「終盤の一手、もうちょっと(他の手が)あったかなと思います」と振り返った。

 話題は昼食の話に。1日目の一力棋聖のランチ「握り寿司盛り合わせ」が、天ぷら、小鉢がつくなど豪勢かつボリューミーだった。一力棋聖は「思ったよりも多くてですね。ちょっとびっくりしました」と笑顔を見せた。一方の芝野名人はカレーをチョイス。同じカレーを食べた観客から辛くなかったかと聞かれ、「蜂蜜を用意してくださってたんですが、使わずに食べました。たしかに、少し辛かったですね」と笑った。

 さらにカラオケの話題になり、芝野名人の十八番が「宇宙戦艦ヤマト」ということや、一力棋聖が時々一人カラオケを楽しんでいるというエピソードを明かした。(岩本修弥)

名人戦終局直後…カラオケの十八番なんですのん? まさかの爆笑トークショー【第49期囲碁名人戦第4局大盤解説会】=北野新太撮影

14:02

5分考え、名人投了

 挑戦者の142手目を見て、名人は5分考え、手を下さないまま投了した。挑戦者、白番中押し勝ちでシリーズ3勝1敗とし、初の名人奪取まであと1勝とした。残り時間は名人1時間28分、挑戦者3時間1分。(大出公二)

写真・図版
一力遼棋聖

 第5局は22、23日、神奈川県箱根町で打たれる。

 挑戦者のシノギの名局だった。1日目で優勢に立った後も一切妥協せず、最強手を貫いて勝ちきった。

 2日目の焦点は、名人の黒模様に突入した挑戦者の白の大石の帰趨(きすう)に絞られていた。

 1日目の名人の最終手、中央…

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