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 東京都議選(定数127)は22日に投開票され、小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が都議会第1党に復帰することが確実になった。

 第1党だった自民党は大敗し、過去最低だった2017年の23議席を下回ることになった。公明党は1989年以来36年ぶりに候補者全員の当選を果たせなかった。

 広島県安芸高田市の前市長、石丸伸二氏が立ち上げた新党「再生の道」は議席を獲得できないことが確実となった。

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00:35

世田谷区で「都議会自民党」の元幹事長、三宅氏落選

 都内で人口最大の世田谷区(定数8)で、都議会会派「都議会自民党」の元幹事長、現職の三宅茂樹氏(75)が落選の見通しとなった。

 都議会自民党は、政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず都議の収入としていた裏金問題が昨年発覚。三宅氏も251万円の不記載があり、幹事長経験者のため、自民の公認を得られなかった。

 ただ選挙戦では、党都連会長の井上信治衆院議員ら自民国会議員が応援入り。党のロゴが入った「室内用ポスター」を準備するなど、自民色が消えない工夫を重ねて従来の支持層に浸透を図ったが、8選はならなかった。

00:32

大田区で「都議会自民党」元幹事長の鈴木氏落選

 羽田空港などがある大田区(定数7)で、都議会会派「都議会自民党」元幹事長の現職、鈴木章浩氏(62)が落選の見通しとなった。

 都議会自民党の政治資金パーティーをめぐる裏金問題で、自身もパーティーの売り上げ132万円を政治資金収支報告書に記載していなかった。会派の幹事長経験者で自民の公認を得られなかった。

 鈴木氏は自民の一部区議や各種団体の支援も受け、選挙戦に挑んだ。「再発防止に取り組んでいくのが使命」と裏金問題を謝罪。当選5回の実績と経験をアピールし、自民支持層への浸透を狙ったが、6選はならなかった。

00:05

公明、36年ぶりに候補者が落選

 前回選挙まで8回連続で全員当選していた公明党は、36年ぶりに候補者が落選し、9回連続当選はならなかった。

 支持母体の創価学会員の高齢化などで支持者が減少する中、「全員当選」を果たすため、現有議席から1減の22人を擁立する「異例の判断」(公明党都本部関係者)で臨んだ。

 小池百合子都知事の都政を支持する立場を表明し、激戦の選挙区には小池知事も複数回応援演説に入るなど、協力態勢をアピールしていたが支持を得られなかった。

00:05

女性議員、過去最多に 前回の41人を上回る

 22日に投開票された東京都議選で、42人以上の女性候補者の当選が確実となった。前回4年前の都議選で当選した41人を上回り、過去最多となる。

 告示前の時点で、都議会の女性議員は定数127(欠員4)のうち、約3割を占めていた。総務省の資料によると、全国の都道府県議会の女性議員の比率(昨年12月時点)は平均で14.6%で、都議会の女性比率は全国で最も高かった。

 今回の都議選は女性が99人立候補しており、前回の76人を上回って過去最多となっていた。

23:30

江東区で自民元幹事長の山崎氏が5選

 23区東部の江東区(定数4)で、都議会会派「都議会自民党」元幹事長の前職、山崎一輝氏(52)が5回目の当選を確実にした。

 都議会自民党は、政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず都議の収入としていた裏金問題が昨年発覚。山崎氏も都議時代に16万円の不記載があった。幹事長経験者のため、自民の公認を得られなかった。

 父も元都議で元江東区長。地元の大空幸星・自民衆院議員や自民区議も応援に入り、自民支持層を固めた。

23:30

江戸川区で自民元幹事長の宇田川氏が当選

 23区東部の江戸川区(定数5)で、都議会会派「都議会自民党」の元幹事長、現職の宇田川聡史氏(60)が当選の見通しとなった。

 都議会自民党は、政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず都議の収入とする「中抜き」疑惑が昨年発覚。138万円の不記載があった宇田川氏は議長を辞任し、幹事長経験者のため、党公認も得られなかった。

 ただ選挙戦では、自民国会議員や区長らの支援を受け、災害対策などを訴えた。

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自民党本部の開票センターで、状況を見守る井上信治都連会長=2025年6月22日午後10時40分、東京・永田町、嶋田達也撮影

22:57

新宿区で共産の大山氏が9選

 自民、公明、共産の現職3人と国民、都ファ、再生、立憲の新人5人が争った新宿区では、共産の大山とも子氏(69)が9回目の当選を果たした。物価高への対応など「くらしを守る都政」を掲げ、支持を広げた。

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当選が確実となり、支援者らと万歳をする大山とも子氏(右から2人目)=2025年6月22日午後10時44分、東京都新宿区、関口佳代子撮影

 当選を確実にした大山氏は支援者らに「みんなに押し上げていただいた。公約を実現できるよう力を合わせていきたい」と述べた。選挙戦では「知事与党」との対決姿勢を鮮明にし、都庁舎のプロジェクションマッピングなどを批判した。

 前回はトップ当選したが、国民と都ファが女性候補を擁立する中、「これまでの票がどう動くのか」(陣営幹部)という懸念もあった。告示日には田村智子党委員長が応援に入り、選挙期間中も動画を公開するなどしてバックアップした。

22:45

自民党杉並総支部が独自に推薦も、杉並区の小宮氏及ばず

 杉並区(定数6)で、都議会会派「都議会自民党」の元幹事長、現職の小宮安里氏(49)が落選の見通しとなった。

 都議会自民党は、政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず都議の収入としていた裏金問題が昨年発覚。小宮氏も不記載があり、幹事長経験者のため、党公認を得られなかった。裏金問題については「慣例とはいえ引き継いできたこと。受け止めて責任を果たさなければいけない」などと述べていた。

 告示日には自民区議8人全員が駆けつけ、党杉並総支部が独自に推薦。自民色を前面に戦った。支持者固めに力を入れ、保育士らの処遇改善や防災対策などを実績としてアピールしたが及ばなかった。

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当選を祈る都議会自民党の元幹事長で、無所属現職の小宮安里氏=2025年6月22日午後9時11分、真田嶺撮影

21:20

石丸氏が会見 選挙活動は「期待通りだった」

 地域政党「再生の道」を立ち上げた石丸伸二氏は報道各社の取材に応じ、「結果を待つ時間帯。リアクションのとりようがない」としつつ、候補者42人の選挙活動については「全体の評価として期待通りだった。こんなにもきちんと選挙ができる人がいるんだなと。それが実現したことに衝撃を覚えた」と振り返った。

【動画】会見する地域政党「再生の道」の石丸伸二代表=藤原伸雄撮影

 7月の参院選については「議員としてちゃんと仕事ができる人を議会に送り込む。あとは本番を待つのみ。早く始まらないかなという思い」と語った。

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会見で宙を見やる「再生の道」の石丸伸二代表=2025年6月22日午後9時32分、東京都港区、筋野健太撮影

20:45

立憲現職の風間氏、世田谷区で当選確実に

 8議席をめぐり全選挙区で最多の18人が立候補した世田谷区では、立憲現職の風間穣(ゆたか)氏(52)が当選を確実にした。

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支援者らと当選を喜ぶ立憲民主党の風間穣氏(後列中央)=2025年6月22日午後8時58分、東京都世田谷区、伊木緑撮影

 立憲は別の現職が直前に辞退。風間氏のみが公認候補になり、告示日に応援に入った国会議員が「今後は、ほかの公認や推薦候補を応援に行く」と言うほど、安定した選挙戦だった。

 選挙戦では「小池都政を厳しくチェックする」として、お台場の噴水整備計画や都の婚活事業を批判。「小池知事は税収の上ぶれ分を自分のアピールに使った。物価高対策と生活支援が最優先だ」と訴えた。

 22日夜、事務所で取材に「1400万人を率いるリーダーとして問題点が多々あることを知ってもらうよう努める」と語り、都議会自民党については「金権政治に対し、都民がもっと厳しい判断をすると思った。政治不信は投票率の低さに表れたと思う」と話した。

20:40

都民ファの荒木氏、中野区で4選確実

 定数3に7人が立候補した中野区では、都民ファーストの会の荒木千陽(ちはる)氏(43)が4選を果たした。党特別顧問を務める小池百合子都知事や酒井直人・中野区長も応援に入るなど、都政や区政との連携もアピールして支持を広げた。

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当選確実の知らせを受け、万歳する都民ファーストの会の荒木千陽氏=2025年6月22日午後8時5分、東京都中野区、西田有里撮影

 22日夜、当選が確実になると、選挙事務所に集まった支援者を前に「この中野区で、東京都で、安心して住み続けることができるよう頑張っていく」と語った。

 荒木氏は小池知事の衆院議員時代の秘書で、都議に初当選した2017年からは5年間、小池知事が立ち上げた都民ファの代表を務めた。選挙戦では、小中学校の給食費の無償化や、介護職員向け住宅支援制度の導入といった実績を強調。子育て支援策や介護職の処遇改善を引き続き進めていくと訴えていた。

20:20

島部は自民非公認となった三宅氏が当選の見通し

 伊豆諸島や小笠原諸島の島部(定数1)で、都議会会派「都議会自民党」の元幹事長、現職の三宅正彦氏(53)が当選の見通しとなった。

 都議会自民党は、政治資金パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せず都議の収入とする「中抜き」疑惑が昨年発覚。三宅氏の不記載額は332万円で、公表分では最高額だった。幹事長経験者のため党公認が得られず、無所属で5選をめざした。

 各島の町村議らでつくる「三宅会」の組織力を強みに、町村長らの応援も得て当選を重ねてきた。今回も手堅く票をまとめた。

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三宅正彦氏

20:11

参政党、初議席を確実に

 22日投開票の東京都議選で、参政党は世田谷区から立候補した望月正謹氏(35)と、練馬区から立候補した江崎早苗氏(39)の当選が確実となった。参政が都議会で議席を獲得するのは初めて。

 参政は最近の各地の地方議会選挙で公認候補がトップで当選し、支持を広げている。都議選には望月氏を含めて4人を擁立していた。

 神谷宗幣代表は22日夜、「候補者の頑張りや、党代表選挙や憲法草案の発表などの活動を重ねてきて、ネット上で認知度を高めることができた」と語った。

 望月氏は当選確実の一報に「党として一つ一つ積み上げてきた結果。あくまで通過点で、来月の参院選に向け、党をあげて取り組みたい」と語った。

 党として「日本人ファースト」を掲げているが、今回の選挙戦では個人都民税の50%減税のほか、火葬場や地下鉄といった社会インフラの公営化、子育て世帯や生活困窮者に配布する「お米クーポン」の支給などを訴えた。

 参政は、いずれも今月15日にあった兵庫県尼崎市や愛知県西尾市、福井県あわら市の市議選で新顔がトップ当選し、都議選への関心も高まっていた。

20:00

都民ファーストの会が第1党復帰の見通し 朝日出口調査

 22日投開票の東京都議選で、朝日新聞社は出口調査を実施した。調査結果の推計によると、自民党の獲得議席は、告示前の24議席(非公認を含めると30議席)に届くか微妙だ。小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は告示前(25議席)から増やす可能性が高く、都議会第1党が自民から都民ファに移る可能性が高い。

 公明党は、告示前の議席があった23人よりも1人少ない22人を擁立していたが、全員当選は見通せない状況だ。立憲民主党は告示前の13人を維持した上で積み上げをうかがう。共産党は告示前から減らす可能性がある。

 都議会に議席がなかった国民民主党は複数の議席を獲得する可能性が高い。都議選初挑戦の参政党や、石丸伸二氏が立ち上げた地域政党「再生の道」にも議席獲得の可能性がある。

 出口調査は全42選挙区の計672投票所で、投票を終えた有権者を対象に実施した。

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東京都議選、出口調査に基づく議席推計

19:43

午後6時時点の投票率24.91%

 東京都議選(定数127)は22日、投票が始まった。都選挙管理委員会によると、午後6時時点での投票率は24・91%。前回2021年の25・35%より0・44ポイント低かった。

 投票時間は島嶼(とうしょ)部や多摩地区の一部をのぞいて、午後8時まで。

 都選管によると、14~21日の8日間の期日前投票者数は172万9224人。前回21年より30万4032人多かった。

 都議選の最終的な投票率は、21年は過去2番目に低い42・39%、17年は51・28%だった。

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東京都議選で投票する有権者=2025年6月22日午後1時7分、東京都中央区の京橋築地小学校、山岸玲撮影

     ◇

 東京都議選開票速報の新宿区(定数4)で、一時、公明現職の古城将夫候補を当選としましたが、誤りでしたので修正しました。立憲新顔の三雲崇正氏が当選しました。おわびします。

  • 【正しい結果はこちらです】新宿区 選挙区(定数:4)

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