先天性無痛無汗症や先天性無痛症の子どもは、体の痛みを感じないことで、舌のけがややけどをしてしまいやすい=無痛無汗症の会「トゥモロウ」提供

 生まれつき、体の痛みを感じない、まれな難病がある。その人が、「心の痛み」も感じない人物として、ドラマなどで描かれることがある。しかし、実際はそうではない。そのことを知ってほしいと願う人がいる。

 6月、「Mr.ノボカイン」という洋画が公開された。若い銀行員の男性が、銀行強盗に連れ去られた恋人を助け出そうとするアクションコメディーだ。この男性は「先天性無痛無汗症」で、生まれつき体の痛みや熱さ、冷たさを感じない。汗もかかない。ノボカインは局所麻酔の薬で、男性につけられたあだ名だ。

 映画の予告では、画面いっぱいに「無痛の男」の文字が現れ、手のひらにナイフが刺さっても、足に矢が刺さっても、主人公は何食わぬ顔をしている。

 NPO法人無痛無汗症の会「…

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