記者会見後に握手する、いすゞ自動車の片山正則会長(右)と東京大学の藤井輝夫総長=2025年1月8日、東京都内

 トラック大手のいすゞ自動車は8日、物流や交通分野での研究活動を後押しするために東京大学基金へ10億円を寄付したと発表した。東大はこの基金の運用益を財源にした新しい研究組織を2月に開設する。東大が上場企業の寄付をもとに研究組織を設けるのは初めてだという。

 新たな研究組織は大学院工学研究科内に設けられ、人工知能(AI)や自動化といった個別の技術だけでなく、社会制度設計や新しい交通システムの社会実験など幅広い領域をカバーする。

 いすゞの片山正則会長は8日の記者会見で、「直接的に我々の事業拡大に直結するものではない」とした上で、「社会課題に直接向き合ったアカデミアの研究を大いに期待している」とした。

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