「神話の生成」の章には、ともに東京国立近代美術館蔵・無期限貸与の宮本三郎「萬朶隊比島沖に奮戦す」(1945年、右)と伊原宇三郎「特攻隊内地基地を進発す(一)」(44年)が並ぶ 戦後80年の夏、東京・竹橋の東京国立近代美術館では、戦時中に軍からの依頼で描かれたものを中心とした「戦争記録画」を20点以上集めた大規模展が開かれている(10月26日まで)。一方で、チラシなどが作られず、広報は限定的で、静かな環境での鑑賞が意図されている。 ■当時の背景も丁寧に、言葉が独り歩きし…