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学生マンションのPR看板。洗濯機、冷蔵庫付きや敷金・礼金無料をアピールしている=2025年2月14日午後3時34分、香川県さぬき市志度、和田翔太撮影
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 今春、約1200人の学生を抱える徳島文理大学香川キャンパスが、香川県さぬき市から高松市中心部に移転する。少子化を背景に、郊外のキャンパスを都市部に移す流れが、地方にも及んだ形だ。約40年間、「大学のまち」として歩んだ地元の経済に影響が出そうだ。

 徳島市に本部を置く同大が、さぬき市志度にキャンパスを開設したのは1983年。市街地から離れた自然豊かな高台に保健福祉学部、理工学部など4学部がある。

 移転を控え、周辺の学生マンションの前では、引っ越し業者が、段ボール箱をトラックに手際よく積み込む姿が見られる。理工学部1年の男子学生は「ここは遊び場所が少なかったので移転はうれしい」と話す。

 移転先はJR高松駅から徒歩数分の地上18階、地下1階のビルで、キャンパスライフは一変する。大学は、電車で1時間足らずの岡山市でも多くの広告を打ってきた。移転の効果もあり、今年度の入試で、香川県内の志願者は前年度から約2倍に増えた。周辺は大型コンサートも開催される県立アリーナが開業するなど、開発ラッシュに沸く。

 対照的に、さぬき市の不動産関係者の表情は曇りがちだ。

学生向け賃貸は一変

 「売り上げの大半がなくなる…

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