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新スタジアムの完成予想図。観客席のほか、多目的施設や5階建てのビルも建設が予定されている=いわきスポーツクラブ提供
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 サッカーJ2のいわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(SC)の大倉智代表は28日、福島県いわき市で会見を開き、新ホームスタジアムの予定地をいわき市の小名浜港の県有地にすると発表した。今後、土地を所有する県と協議し、Jリーグに整備計画を提出する6月末までに正式決定する予定。

 予定地は現在駐車場で、広さ約2・8ヘクタール。スタジアム名は「IWAKI STADIUM LABO」(仮称)で、収容人数は8千~1万人を想定する。5階建てのビルや、子どもたちが遊ぶことができるような多目的施設を併設し、試合がない日も人が集う施設をめざす。

 いわきFCは市内の「ハワイアンズスタジアムいわき」(収容人数約5千人)をホームとして使っているが、収容人数などがJ1、J2規格を満たしていない。ホームスタジアムをめぐっては2023年、スポーツで地域振興を図る国の「スタジアム・アリーナ改革推進事業」に整備計画が採択され、有識者らと具体化に向け議論を進めてきた。

 小名浜港を予定地に選んだ理由について大倉代表は、福島県の海の玄関口であることと、周辺に環境水族館「アクアマリンふくしま」や物産館「いわき・ら・ら・ミュウ」など集客力がある観光施設もあることを挙げた。その上で、「サッカーが好きな人が足を運ぶのはもちろん、サッカーを見ない人でも、スタジアムに行って学べたり、出会えたりするような場所になってもらえたら」と話す。

 今後、県とは代替駐車場の整備などについて協議する。大倉代表は「課題をクリアしないと(スタジアムは)できないので、真摯(しんし)に向き合っていきたい」と話した。

 いわきSCは、6月末までに具体的な予算や施設概要をまとめた整備計画をJリーグに提出。27年6月末までに着工、31年シーズン開幕までに完成させる必要がある。

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