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それぞれの最終楽章 余命1年と言われて(2)

看護師・朴明子さん

 看護師として充実した日々を送っていました。2人の子どもたちも成長し、ようやく自分の時間を楽しむ余裕ができて、音楽や茶道、旅行など、趣味にも心を向けられるようになっていました。忙しくも満ち足りた毎日を、当たり前のように過ごしていました。健康診断は毎年欠かさず受けており、毎回「異常なし」でした。

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 2016年、左側の上歯の痛みが続き、歯科医院を受診しました。「歯が原因です」とのことで、抜歯など治療を受けながら通院しました。しかし2年経っても痛みは治まらず、耐えきれなくなった18年5月に予約外で歯科医院を受診、CT撮影で左側の副鼻腔(ふくびくう)のひとつで目の下にある「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれるあたりに、大きな陰影が見つかりました。

 神戸赤十字病院の耳鼻科でMRIを撮ったところ、「腫瘍(しゅよう)の疑い」を指摘されました。神戸大学医学部付属病院を紹介され、18年5月28日に検査入院をしました。

 結果は「上顎洞腺様囊胞(せ…

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