東京都墨田区内の小学校で10日、入学式が行われた。区内に国技館がある日本相撲協会が、交通安全を目的に、新入生約1800人にランドセルカバーを贈った。
第一寺島小では新入生55人が入学。式が終わった後、児童らは校庭で待ち構えていた元徳勝龍の千田川親方と、親方と同じ木瀬部屋に所属する幕下と序二段の力士の計3人からランドセルカバーを手渡された。
コロナ禍だった2020年春から協会が始めた取り組みで、力士による手渡しでの配布は昨年に続き2回目。カバーを受け取った新入生の平岡奈留さん(6)は「お相撲さんがとても大きくてドキドキした。学校ではお勉強を頑張りたい」。千田川親方は「墨田区ならではの取り組み。もらった子どもたちが相撲にも少しでも興味を持ってくれたら」と話した。
区内の小学校は例年、始業式と入学式が同日だったが、教員の負担軽減などのため、今年度から入学式を2日遅らせた。
同校の高橋誠人校長は「例年は教員が準備に追われ慌ただしかったが、日程変更で児童との出会いの時間を大事に過ごし、新入生を温かく迎えることができた。ほかの区にも広がってほしい」と話した。(佐野楓)