刷り上がったはん画を見せる園児ら=2025年7月2日、奈良市小川町、今井邦彦撮影(画像の一部を加工しています)

 奈良市小川町のいさがわ幼稚園(西山明範園長)で、年長の園児らが、思い思いの色の着物を着せたお地蔵さまの「消しゴムはん画」作りに挑戦した。今月23日に、同園を運営する伝香寺(でんこうじ)の地蔵会(じぞうえ)(地蔵盆(ぼん))で奉納される。

 伝香寺の春日地蔵菩薩立像(ぼさつりゅうぞう)(国重要文化財)は、鎌倉時代に流行した全裸姿の像。毎年、地蔵会の7月23日に「着せ替え法要」があり、新調された衣と袈裟(けさ)に着替えるが、その色の組み合わせは年ごとに変わる。

 はん画作りは今年で3回目で、今月2日にあった。子どもたちはそれぞれ今年のお地蔵さまの衣の色を予想。同市の消しゴムはん画家、小寺慧さん(37)の指導の下、ゴム版に色を塗って、お地蔵さまの顔が刷られた紙に重ねて押していった。最後に自分の名前の1字のはんこを「落款」として押し、作品が完成した。

 「こちらが予想もしない組み合わせを選んでくるのに、色のつながりがよくて驚かされます」と小寺さん。園児の中村仰志(あおし)さん(5)は紫と水色をチョイス。「(バレンで)ポンポンとするのが楽しかった。上手にできた」と話していた。

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