Smiley face
写真・図版
M-1予選に臨んだ足立大地さん(左)と記者=2024年8月23日、大阪市中央区、土井恵里奈撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 年末の風物詩になった、漫才日本一を決める「M―1グランプリ」(吉本興業、朝日放送テレビ主催)。決勝は年末だが、予選は8月から各地で始まった。今年は過去最多の1万330組がエントリー。アマチュアや素人の参加も多い。かつて芸人を目指した「3度の飯よりお笑いが好き」な記者(29)=大阪府=は、インターネットで意気投合した、中学校の先生の男性(32)=滋賀県=とコンビを組んで初参加した。

 記者は幼い頃から「クラスで一番おもろいやつ」を自称。大学1年の時、NSC大阪校(吉本総合芸能学院)に入ってコントや寸劇などに取り組んだが、周囲のレベルの高さに打ちのめされ、プロの夢は諦めた。

 5年前に朝日新聞の記者になり、事件取材などが忙しくお笑いから離れたが、今春から演芸や放送の担当に。仕事で劇場やライブハウスに通ううちに、若手芸人が無我夢中でお笑いに取り組む姿がうらやましく思えてきた。

 「M―1、出たいな」。他にもお笑いコンテストはあるが、スターが多く輩出し、出場者も多いM―1で、一回でも笑いをとってみたいと思った。

 まずは相方探しだ。同僚や取材先を誘ったが、首をタテに振ってくれる人はいない。エントリーの受け付けが始まった6月、ネット上にある、漫才などの相方を募集できる掲示板に「相方を募集します。当方、ツッコミです」と書き込んだ。どこかに、意気投合できる面白い人がいるかもしれない。そう期待し、自分のメールアドレスも添えた。過去の投稿をさかのぼると、自分と同じように、6月ごろに相方を探す書き込みをしている人が多いようだった。

 すぐに10数人から連絡が来た。何人かと会ったり電話をしたりした末、約2週間後に、滋賀県長浜市在住の足立大地さん(32)とコンビを組むことになった。

 足立さんは、過去に2回挑戦…

共有