Smiley face
写真・図版
「おにぎりをどうぞ」「ありがとう」=2025年7月15日午後4時4分、滋賀県大津市長等2丁目、高田誠撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 週1回、子どもにおにぎりを1個10円で売るおにぎり店がある。米価高騰が続くなか、「子どもにおいしい米を腹いっぱい食べさせてやりたい」という心意気だ。

 大津市長等2丁目の長等商店街にある「野洲のおっさんおにぎり食堂」。定休日の毎週火か水曜日の午後4~5時、子どもたちのためにワゴンを店先に出す。

 7月15日は、細かく刻んだ鶏の唐揚げにマヨネーズを絡める人気の「カラアゲマヨ」をはじめ、鮭(さけ)マヨ炒飯(チャーハン)やチキンライス、おかか焼きタラコ、肉そぼろネギ炒飯、タラコチーズピラフなど8種類が並べられた。

 「どれにしようかな」「みんなおいしそう」――。開店と同時に子どもたちは列を作り、1個10円のおにぎりを悩みながら2個まで選んだ。

 大津市の桝田優さんは小2から9カ月までの4人のお母さん。この日は子ども3人と訪れ、家で宿題をしている長男の分も含めて8個購入した。

 米価の値上がりが家計を直撃している。備蓄米や値下がりしたという米も売り切れで手に入らず、ご飯の代わりにパスタやうどんでしのいでいる。ネットで「こども食堂」を検索してこの店を知った。3回目の利用という。

 「おにぎりはとてもおいしい。子どもたちは食べ盛りなのでたいへん助かっています」

 店は毎回150~180個の…

共有