長崎スタジアムシティの「ピーススタジアム」=2024年9月30日、長崎市、朝日新聞社ヘリから、小宮路勝撮影

 かつて軍需工場が置かれ、たくさんの人々が長崎原爆で亡くなった場所が、サッカー競技場やホテルなどが一体となった施設「長崎スタジアムシティ」(長崎市幸町)に生まれ変わり、14日に開業する。地元の通販大手ジャパネットグループが手がける、事業費約1千億円の街づくりプロジェクトだ。

 サッカー競技場は、平和を願って「ピーススタジアム」と名付けられている。

 「この場所は長崎原爆の爆心地から1.5キロにあります」

 開業に先駆けた今月6日、スタジアムを本拠とするV・ファーレン長崎(J2)の試合前、ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)の高田旭人社長は、スタジアム名の由来を説明した。

 「この場所には、戦争の兵器が造られている工場がありました。ここで被爆された方もいらっしゃいます。長崎で生まれた企業として、平和という言葉を大事にしたい」

戦時中はエンジン部品、戦後は魚雷も製造

 施設が建つのは、戦時中に戦…

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