一つひとつ「八幡」の焼き印をつける=2024年9月18日午前10時46分、北九州市八幡東区中央2丁目、城真弓撮影

 官営八幡製鉄所の創業以降、「鉄都」として栄えた福岡県八幡市(現・北九州市)。その街で生まれ、長く愛された菓子が鶴屋(同市八幡東区)の「八幡饅頭(まんじゅう)」だ。一度は閉店とともに消えた名物が復活した。

 香ばしく焼き上げたカステラ生地にインゲン豆から作られた白あん。コーヒーと味わう焼きたては口溶けがよく、別格のおいしさだ。「饅頭」と名はつくが、和とも洋とも言えない懐かしい味。どこかで食べたことがあるような……。

店内ではコーヒーと八幡饅頭(まんじゅう)を楽しめる=2024年9月18日午前10時10分、北九州市八幡東区中央2丁目、城真弓撮影

 それもそのはず。鶴屋を創業したのは原田三郎氏。そして、兄の政雄氏は千鳥屋(福岡市)の創業者だった。千鳥屋といえば有名なお菓子が「千鳥饅頭」。そうだ、あの味に似ている!

 佐賀の老舗菓子店「松月堂」…

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